政府の総合科学技術・イノベーション会議が首相官邸で開かれ、若手研究者のポストを拡大する国立大学に運営費交付金を傾斜配分することなどを柱とした研究力強化・若手研究者支援総合パッケージを決めた。

 内閣府によると、パッケージでは2025年度に40歳未満の若手大学教員を全国で1割増やすことを目標とし、若手研究者のポスト確保に取り組む国立大学に対し、運営費交付金を傾斜配分するとした。若手研究者を中心に進める挑戦的研究を最長10年間支援する仕組みも創設する。

 優秀な研究者を世界水準の待遇で迎えるため、運営費交付金と外部資金による混合給与で給与アップを目指すほか、若手向けポストを確保するための財源確保を実現させる。

 博士後期課程の学生に対しては早急に進学者の約5割が生活費相当額を受給できることを目指す。2025年度を目標に理系の博士号取得者がこれまでより約65%多く企業に採用されるよう努めるとともに、若手が研究に専念できる環境整備に力を入れるとしている。

 論文発表数の世界シェアが低下するなど日本の大学の研究力低下が大きな問題となる中、修士課程から博士課程への進学率低下や博士後期課程修了者の就職率停滞、任期付きの若手研究者の増加など研究者を取り巻く環境は悪化の一途をたどっている。こうした点を改善するのがパッケージの目的で、安倍晋三首相は「科学技術立国日本の未来は若手にかかっている。あらゆる施策を動員して若手が研究に打ち込める環境づくりをしたい」と述べた。

参考:【内閣府】第48回総合科学技術・イノベーション会議

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