昭和大学医学部形成外科学講座の土佐泰祥准教授が、マダガスカル共和国の国家勲章シュヴァリエ章を受章した。

 昭和大学病院は、1980年に日本初となる口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)※医療チームを発足し、これまでに4,000人を超える患者を治療してきた。2011年からは、マダガスカル共和国に土佐准教授を団長とする医療チームを派遣し、口唇口蓋裂に苦しむ子どもたちの治療にあたっている。今回の受賞は、土佐准教授がマダガスカル共和国において150人以上の口唇口蓋裂の子どもたちに手術を行ってきたこれまでの功績が認められたもの。

 2017年12月6日には、駐日マダガスカル大使館で叙勲式が開催され、土佐准教授は、ラジャオナリマンピアニナ・マダガスカル共和国大統領から勲章を受けた。叙勲式にはマダガスカル共和国大統領夫妻のほか、外務省の堀井学外務大臣政務官、駐マダガスカル日本大使館の小笠原一郎大使らが出席。土佐准教授は、『今後もマダガスカルとマダガスカルの口唇口蓋裂の子どもたちのために出来るだけのことを続けていきたいと考えています。』と抱負を語った。

 ※口唇口蓋裂とは、先天異常で、唇や上顎の口蓋部分が裂けている状態のこと。日本では口唇口蓋裂の有病率は500~700人に1人で、現在は治療法も確立し、ほとんどが外科手術により治療可能で、治療痕も目立たなくなっている。しかし、アジアやアフリカの国々では、十分な保健医療サービスや治療を受けられない患者が多い。

大学ジャーナルオンライン編集部

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