金沢工業大学(石川県野々市)と金沢市が連携して作成を進めてきた金沢建築散策マップ「カナザワケンチクサンポ」の第5弾が2016年4月に発刊された。金沢市では5,000部を印刷し、プロモーション事業に活用するほか、金沢駅の観光案内所にも配置するという。

 この散策マップは同大学の建築系学生が作成したもので、同市との連携事業「金沢の建築文化発信事業」の一環として2012年度よりスタート。宮下智裕准教授(環境・建築学部建築デザイン学科)研究室の学生たちが中心となって取材・制作に取り組んだ。内容は「学生ならではの視点で金沢を見つめなおし、新たな発見を重ねる小さい旅行」をコンセプトに、金沢の街中に多数存在している伝統的なまちなみや建造物、現代建築について学生視点でオススメの散策コースを紹介。

 今回の第5弾では、近江町を起点として尾張町界隈を巡るルートと、橋場町交差点から主計町を巡り金沢城へ至るルートを設定。また、“ピックアップ建築”と称し、「江戸建築」の代表として武家屋敷寺島蔵人邸を、「明治建築」としては黒門前緑地の旧高峰家を、さらに「昭和ロマン」と題して金沢文芸館などに焦点を当て、歴史が積層する金沢の特長を建築の視点から紹介している。

 金沢市のホームページでは、この散策マップの内容を紹介するコーナーを作成し、第1弾と第2弾の散策ルートや“ピックアップ建築”の内容などを公開している。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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