財務省は偽造抵抗力強化等の観点から、2024年度を目途に、一万円、五千円及び千円を新たに発行すると発表した。新千円札の肖像に決まった北里柴三郎氏が創立した北里研究所・北里大学、新五千円札の肖像となる津田梅子氏の創立した津田塾大学では、それぞれのHPで紙幣刷新についてコメントを発表した。

 新・千円札に決定した北里柴三郎氏の創立した北里研究所・北里大学では、北里氏について広く一般に知ってもらい、身近に感じてもらおうと、HPで経歴と業績を紹介している。北里氏の門下生にはハブ毒の血清療法を研究した北島多一、赤痢菌を発見した志賀潔、マラリアやツツガムシ病を研究した宮島幹之助、梅毒の特効薬サルバルサンの創製に成功した秦佐八郎、黄熱病や梅毒の研究で知られている野口英世などがおり、世界レベルの研究者を育てた。

 今回の決定をうけ、北里研究所・北里大学では、北里柴三郎が現在の一万円札になっている福澤諭吉を恩師と仰ぎ、また、現在の千円札の野口英世を育てたことにふれ、何かの縁を感じるとコメントした。

 また、新五千円札の津田梅子は、1900年に日本で最初の女性のための高等教育機関の一つである女子英学塾(津田塾大学の前身)を創設した。髙橋裕子学長は「女性リーダーの育成に力を尽くし、女性の社会参画の機会を拡大したパイオニアです。後進の女性リーダーを輩出することに邁進した津田梅子を模範にして、梅子のバトンを着実に引き継ぎ、『変革を担う女性』たちをこれからも力強く育ててまいります」とコメントを発表した。

参考:【北里大学】新千円札の肖像について 【津田塾大学】紙幣刷新によせて

大学ジャーナルオンライン編集部

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