科学技術・学術政策研究所が国内大学別の論文数と注目を集めた論文数を調べたところ、論文数で順天堂大学、注目度の高い論文数で早稲田大学がそれぞれ最大の伸びを示していたことが、分かりました。

 科学技術・学術政策研究所によると、調査は2004年から2013年の10年間に1,000件以上の自然科学系論文を発表した136大学(国立64、公立15、私立57)が対象。論文の質と量の充実度を測るため、10年間でどれだけ論文数と注目度トップ10%に入った論文が増えたかを調べました。

 このうち、論文数は順天堂大学が72%増でトップ。次いで早稲田大学の68%増、近畿大学の50%増が続きました。国立大学では、東京大学、京都大学、東北大学の伸び率が 20%前後にとどまる一方、愛媛大学(38%増)、神戸大学(32%増)、東京農工大学(31%増)が高い伸び率を示しています。
一方、注目度でトップ10%に入った論文の数は、年間100件以上発表した大学だと、早稲田大学(163%増)、岡山大学(114%増)、神戸大学(87%増)、筑波大学(75%増)、広島大学(73%増)の順。年間 50~100件の 大学では、近畿大学(93%増)、信州大学(74%増)が高い伸び率になりました。

 個別の大学で質、量のいずれが目立つかを分析したところ、京都大学や神戸大学は量の拡大が目立ちました。これに対し、首都大学東京や名古屋大学、筑波大学は質の上昇がうかがえます。論文が世界の被引用数上位200位に入ったかどうかを見ると、埼玉大学、日本歯科大学、お茶の水女子大学は規模が小さいながら、世界で競える研究領域を持つことが明らかになりました。

参考:【科学技術・学術政策研究所】「研究論文に着目した日本の大学ベンチマーキング2015-大学の個性活かし、国全体としての水準を向上させるために-」調査結果-243の結果公表について

関東地方の大学

明治10年設立。日本で最も長い歴史を持ち、日本の知の最先端を担う大学

東京大学は東京開成学校と東京医学校が1877(明治10)年に統合されて設立されました。設立以来、日本を代表する大学、東西文化融合の学術の拠点として、世界の中で独自の形で教育、研究を発展させてきました。その結果、多岐にわたる分野で多くの人材を輩出し、多くの研究成[…]

中国地方の大学

グローバル人材を持続的に輩出。知を創造する世界トップ100の大学へ

「平和を希求する精神」、「新たなる知の創造」、「豊かな人間性を培う教育」、「地域社会・国際社会との共存」、「絶えざる自己変革」の5つの理念の下、11学部11研究科を擁する日本でも有数の総合研究大学。未知の問題に自ら立ち向かう「平和を希求する国際的教養人」の育成[…]

東京農工大学

農学、工学の視点から「持続発展可能な社会の実現」に向けた課題解決を目指す国立科学技術系大学。

東京農工大学は1949(昭和24)年に東京農林専門学校と東京繊維専門学校が統合して設立されました。しかし、その起源は明治7年(1874年)に設立された内務省農事修学場と蚕業試験掛にまでさかのぼります。現在では農学部と工学部からなる唯一の国立大学としてこれらの知[…]

筑波大学

文系、理系から体育、芸術にまで及ぶ学問を探求し、学際融合、国際化への挑戦を建学の理念とする未来構想大学。

筑波大学は1872(明治)年に開校されたわが国初の師範学校が始まりです。その後、昭和48年に移転を機に東京教育大学から筑波大学へと変わりました。現在の教育体制は9学群、23学類ですが、学生は枠組みを超えて講義を受けることができ、創造的な知性と豊かな人間性を備え[…]

神戸大学

世界各地から人材が集まり、世界へ飛び出していくハブ・キャンパス。 異文化交流を重視し、国際性豊かな知の生命体としての大学を目指す。

「知の生命体としての大学」を目指して「異分野との交流」を重視し、教育・研究交流はもちろん、社会貢献のために産学官民連携を積極的に推進します。 先端的技術の開発と社会実装の促進を通じて人類に貢献するとともに、地球的諸課題を解決するために先導的役割を担う人材を輩[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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