平成28年熊本地震を受け、九州大学法科大学院は4月18日、法科大学院で司法試験を目指す学生の受け入れを発表した。

 対象は平成28年3月以前に法科大学院を修了した者で、今年度に司法試験を受けるために、被災地区から福岡近辺に避難することを希望する学生。平成28年4月18日より5月30日まで九州大学法科大学院法務研究員として受け入れる。九州大学法科大学院棟および別館の自習室・共同学修室・講義室の学習場所としての利用、九州大学法科大学院棟図書室の利用、および九州大学におけるネットワーク環境へのアクセスなどが可能となる。住居についても学生寮などの斡旋を含め個別相談に応じる。

 鹿児島大学では、熊本大学法科大学院の司法試験受験生の支援を表明している。平成28年4月現在で熊本大学法科大学院を修了し、被災地で司法試験に向けた勉強をしており、鹿児島に実家等があるなど鹿児島を基盤として司法試験に向けた学業の継続を希望する学生が対象。平成28年度は鹿児島大学法科大学院・司法政策教育研究センターにて無償で鹿児島大学の法務学修生と同等の処遇を与えるという。

 平成28年度司法試験は5月11~15日に全国7か所の会場で行われ、九州地区は福岡市博多区での実施が予定されている。法務省では地震に伴い、福岡市試験地から会場変更を希望する受験者は4月27日までに申請書の提出または電話相談を受け付けるとしている。

参考:【九州大学法科大学院】熊本・大分地方における震災に伴う修了生の一時受入について

【鹿児島大学】熊本大学法科大学院修了者の司法試験受験への支援について

【法務省】平成28年熊本地震の発生に伴う平成28年司法試験の対応について

九州大学

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「基幹教育」と「専攻教育」から成立する学部教育。生涯にわたって学び続けることを幹に持ち、行動力を備えたアクティブ・ラーナーへと育つ力を培います。深い専門性や豊かな教養へとつながる知識・技能と、新たな知や技能を創出し未知な問題を解決するもとである「ものの見方・考[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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