受験生向けホームページや地下鉄内ドア横ポスターで教養講座も開始

今春からは、中京大学受験生向けホームページ「ネットキャンパス」で、11学部を代表する教員が、毎月、専門の一端を紹介し、大学で学ぶ意義や面白さについて語る教養講座を掲出しています。

第1回目を担当した私は、ここでは「バカにできない『イワンのばか』」と題して、50歳を過ぎたトルストイが民話の形を借りて創作した教訓的な短編の一つ『イワンのばか』を紹介しています。詳細はホームページに譲りますが、人間にとっての本当の豊かさ、本当の知恵とは何か、そして生きるとはどういうことかについて考えてもらいたいという思いからこのテーマにしました。

ここではまた、私自身の学問的な体験から、どんなマイナーなテーマでも、興味をもって目を凝らして探究を続けていくと、求めるものの方が向こうから「私を見つけて!!」と叫んでくるようなことに気づくこともあると話しています。というのも、私は近年、若者の知識がとても断片的になり、おまけにその量も少ないことに危機感を感じているからです。知識があるからといって教養があるということにはなりませんが、知識を伴わない教養というのはありません。そして教養を身に付ける上で必要なのは、好奇心と目に見えないことを探っていこうという探究心です。

この教養講座、私の後には、経営学部永石信教授の「傘を持たない、雨の日」、経済学部近藤健児学部長による「20人の戦う博士たち」、文学部酒井敏学部長の「読解力が世界を救う」、スポーツ科学部髙橋繁浩学部長の「『限界』の文字を消す」、現代社会学部松田茂樹教授の「少子化問題を解く鍵、実は愛知県にある」と、現在第6回まで続いています。いずれもそれぞれの学問あるいは学部教育の特徴を、高校生のみなさんにわかりやすく伝えると同時に、大学で触れる学問や教養への期待、探究することの面白さを感じさせてくれるものにもなっていると思います。今年度中には、残りの5学部の教授陣も、それぞれの学問の魅力を紹介して下さる予定ですから、総合大学としての本学の魅力を十分感じてもらえるに違いありません。

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中京大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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