大日本印刷株式会社は、筑波大学や千葉大学などと共同で、他者と協働しつつ主体的に行動できる児童・生徒を育成する教育プログラムの開発に取り組んでおり、その第一弾として「おもてなし」を題材とした教材を開発した。

 大日本印刷株式会社は、2020年以降の国際社会を見据えた先進的な教育に取り組む筑波大学や、ゲーミフィケーション手法を用いた授業作りに取り組む千葉大学と共同で教材を開発し、2015年7月から東京都内数十校の小学4・5・6年生を対象に、実証研究を実施してきた。この実証研究を通じ、学校の先生等の要望などを取り入れ開発した協働学習教材が「おもてなし」だ。

 この「おもてなし」教材は、相手を思いやる「おもてなし」のコミュニケーションを通じて、人間関係の形成や社会参加の大切さを学ぶというもの。訪日外国人の増加など、多様な文化や考え方を持った人々と接する機会が増えるなか、一人ひとりがどのように行動すれば良いかを考えるきっかけとなる内容。年間約200校で「おもてなし」をテーマに講演している筑波大学 江上いずみ客員教授の指導による、洗練された心遣いを表現するマナーや千葉大学藤川大祐教授が提唱するゲームの要素を取り入れた「ゲーミフィケーション手法」を取り入れたデジタル教材となっている。

 今後は、この「おもてなし」教材に続き、良きライバルや仲間と支えあいながら目標に全力で取り組むことの尊さを学ぶ教材、多様な人々や文化との共生を学ぶ教材を5月以降に開発する予定。大日本印刷株式会社では、この教育プログラムに関連し、2018年度までに累計3億円の売上を見込んでいる。

千葉大学

「つねに、より高きものをめざして」を理念とする未来志向型大学

千葉大学は自由、自立の精神を堅持して、地球規模的な視点から常に社会とかかわりあいを持ち、普遍的な教養(真善美)、専門的な知識、技術、技能および高い問題解決能力をそなえた人材の育成、ならびに現代的課題に応える創造的、独創的研究の展開によって、人類の平和と福祉なら[…]

筑波大学

文系、理系から体育、芸術にまで及ぶ学問を探求し、学際融合、国際化への挑戦を建学の理念とする未来構想大学。

筑波大学は1872(明治)年に開校されたわが国初の師範学校が始まりです。その後、昭和48年に移転を機に東京教育大学から筑波大学へと変わりました。現在の教育体制は9学群、23学類ですが、学生は枠組みを超えて講義を受けることができ、創造的な知性と豊かな人間性を備え[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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