筑波大学と株式会社電通は、多様な個性を尊重しすべての人の社会参加を目指す「ダイバーシティ・インクルージョン」社会の実現に向け、人材の育成およびソリューション開発を目指す連携協定を締結した。

 連携協定は、社会の多様化に伴い注目の高まる「ダイバーシティ・インクルージョン」の学問としての確立と周知させることが目的。これまで先進的な研究・取り組みを行ってきた筑波大学を中心とするアカデミックと、電通が培ってきた知見やノウハウを掛け合わせ、主に人材育成や多様な個人に向けた商品・サービス開発、コミュニケーションを通じて、「ダイバーシティ・インクルージョン」社会の実現を促進する。

 主な連携内容として、電通の協力を得ながら、筑波大学では新たな学問領域としてのダイバーシティ・サイエンスの創設と、当分野で日本初となる学位プログラムの設置を目指す。学位取得が可能な専門教育課程の設置を視野に取り組み、中長期的に、企業のマネジメント層およびマネジメント候補者を対象に修士号MDA (Master of Diversity Administration) の取得を可能とする社会人対象の教育プログラムの設置等について検討を進める。

 また、「ダイバーシティ・インクルージョン」について、研究の推進と実践による先進ノウハウの形成、企業や行政の課題解決のためのソリューション開発を図る。こうした取り組みを周知するため、パラリンピック・スポーツやビジネスの第一線で活躍する人材を招いた公開シンポジウム、2018年秋からは学生・社会人向けのエクステンション講座を共同で企画し、実施していく。

 2018年9月12日、11月18日の2日間、「ダイバーシティ・インクルージョン」に関する基礎や障害者スポーツボランティアに必要な基本知識を実技を交えながら学ぶ「障害者スポーツボランティア・リーダー養成講座」を筑波大学東京キャンパス文京校舎で開催。受講すると日本スポーツボランティアネットワーク認定の「スポーツボランティア・リーダー」資格が取得できる。

参考:【筑波大学】 ダイバーシティ&インクルージョン社会に向けた教育研究活動で電通と連携(PDF)

筑波大学

文系、理系から体育、芸術にまで及ぶ学問を探求し、学際融合、国際化への挑戦を建学の理念とする未来構想大学。

筑波大学は1872(明治)年に開校されたわが国初の師範学校が始まりです。その後、昭和48年に移転を機に東京教育大学から筑波大学へと変わりました。現在の教育体制は9学群、23学類ですが、学生は枠組みを超えて講義を受けることができ、創造的な知性と豊かな人間性を備え[…]

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